私と八雲展
田口 重吉
(旧制府立高校 文乙15卒)
私は、1921年生まれの91歳、大正、昭和、平成の三世代を生きて参りました。若い時は、山登りや、スキー、ゴルフに熱中しましたが、今や足腰衰え、「垢ぬけた馬鹿になりたや、老いの春(元次郎)」というありさまです。元々絵が好きで、勤務中昼休みに銀座の画廊で大家、新人の個展を見るのが楽しみでした。
八雲展は窪田季雄様に教えられて、始めてその存在を知りました。プロ、アマ共存のユニークな展覧会で、その水準の高さに驚きました。特に岡本半三様の絵が気に入って、鎌倉のアトリエに押しかけて小品を譲って頂いたり、また最近では一点豪華主義,増田昌弘様の屏風絵で、わが応接間を飾っている次第です。 唯、残念ながら自分で描く方は一向に進歩せず、、才能の不足を痛感している次第です。
この人生は一回だけ
他人を傷つけず
思いのたけを生きよう 人間の尊厳を大切にし
人生は一回だけ
永くはない(住吉弘人)
今年は例年になく厳しい寒さが続いています。皆様お元気に、絵筆をにぎって新年をお迎え下さい。